良い本が出た! 『近代出版研究 創刊号』(近代出版研究所/皓星社・刊)
2022年3月に『近代出版研究』の創刊号が出た。発行は近代出版研究所で、皓星社の発売である。300ページ近いボリュームがある。冒頭に所収されている研究会メンバーによる座談会からは、創刊の熱い意気込みが伝わってくる。本誌 […]
2022年3月に『近代出版研究』の創刊号が出た。発行は近代出版研究所で、皓星社の発売である。300ページ近いボリュームがある。冒頭に所収されている研究会メンバーによる座談会からは、創刊の熱い意気込みが伝わってくる。本誌 […]
危険な暑さから逃れるために冷房の効いて客が少なそうな書店に入った。流れる汗を拭いながら店内を見渡すと、カラフルな表紙をした雑誌が目に飛び込んできた。デカデカと「日本漫画は大人の教養」と銘打っている『サライ』である。 本 […]
春の大型連休の或る日、コロナ禍の副産物といっていいだろう、本棚から溢れ出した本の整理にとりかかった。しばらくして、一服タイムに珈琲を飲みながら東京堂書店のブックカバーに巻かれた薄い一冊を手に取った。『本の世界をめぐる冒 […]
新年早々、図書館で目に留まった本のタイトルが『公共図書館を育てる』(永田治樹・著/青弓社)である。八ヶ岳の麓の小さな村の図書館の新刊コーナーに紹介されていた。村に本屋さんは1軒もないので図書館に頻繁に通うことになる。図書 […]
本書は、カリスマ店長またはカリスマ書店員と呼ばれた人物を、〝追っかけ〟続けた二人が企画して実現させた2日間にわたる対談が中心の「本と出版」に関する本である。〝追っかけ〟られた人は対談の2か月後に急逝された。その人の名は、 […]
気のせいだろうか。秋ゆえか…。本に関する書籍、雑誌・ムックあるいは読書に関する新聞やネットの記事が今年は多い気がする。コロナ禍による“巣ごもり需要”を機に読書回帰の流れをつくろうという誰かたちの考えなのか。天邪鬼の筆者 […]
最後の「結章」は、数式による分析はなく、結論の文章だけなので、以下のように、出版人に読みやすい。 日本の取次は、諸外国と異なり、雑誌の配送に書籍を加え、一体的に配送しているが、「今後も雑誌の発行部数の大幅な減少が続くなら […]
第4章は「公共図書館の貸出の書籍販売への影響」である。 公共図書館の貸出冊数は増加傾向で、「2010年以降では貸出冊数が書籍の販売部数を上回るようになった。このような状況を背景に、一部出版社や著者は、公共図書館による新 […]
「第3章 市場規模と新刊書の発行」に入る。新刊書の発行、販売部数が主なテーマである。 一般に、販売額のピークは1996年とされている。しかし、著者は「書籍の販売部数は名目の販売額のピークよりも8年早い1988年が最大であ […]
「第2章 書籍の流通と価格拘束」の2回目である。前回は世界各国の価格拘束の実態紹介であった。今回は後半の、世界的な理論面での議論の検討である。 まず、価格拘束が必要だとする、ヨーロッパの出版業界の考えを紹介している。一つ […]