浅井澄子『書籍市場の経済分析』の紹介 その3 新 村 恭
「第2章 書籍の流通と価格拘束」を2回に分けて紹介する。流通の特徴について検討されるが、再販制の語はほとんど使われず、一貫して「価格拘束」とされる。「小売価格は、本来、小売店が設定するもの」であることは、経済学のベースで […]
「第2章 書籍の流通と価格拘束」を2回に分けて紹介する。流通の特徴について検討されるが、再販制の語はほとんど使われず、一貫して「価格拘束」とされる。「小売価格は、本来、小売店が設定するもの」であることは、経済学のベースで […]
『出版と権力 講談社と野間家の110年』 魚住昭著・講談社刊 今から60年前、講談社は創業50周年の社史を作った。その時の作業で、関係者を集めての300回を超える座談会、200人に及ぶ訪問取材などによって作られた貴重な資 […]
著者は「序章」で、日本では業界内の閉じた議論になっていると述べ、再販制のない米国、再販制があってなくなった英国を中心に国際比較を重視している。それによって、日本の市場の性格、特殊性がいっそう明らかになるというわけである。 […]
著者は、明治大学政治経済学部教授。本は全き学術書で、2019年8月10日、日本評論社刊、A5判上製316頁、8000円+税である。出版界では、ほとんど知られてないのではと思われる。最初に目次を掲げておく。章の下の節は抄録 […]
『パンデミック下の書店と教室 考える場所のために』(小笠原博毅、福嶋聡/新泉社) ジュンク堂書店難波店店長の福嶋聡氏は、「2020年出版研究集会 in 関西」(オンライン集会)にパネリストとして参加され、以下の経験を話さ […]
最近Webメディアで、出版界や本を紹介する記事を目にすることが多い気がする。気のせいだろうか?12月16日には、「TikTokが『#本の紹介』を開催」という記事を目にした。 どっこい、紙も負けていない。雑誌は、コロナ禍で […]
あらゆる製造業者は、製造物責任法に基づき、その商品が安全に使用されるよう、生産者としての責任が課されている。では、「物」ではなく「思想」を流通させ、その結果世の中になんらかの良くない影響がでた場合、製造者は責任を問われる […]
エッセイストでイタリア文学者の須賀敦子は1929年に生まれて1998年に亡くなった。戦争中は疎開経験もあるが、24歳のときにヨーロッパに行き、後にイタリア人と結婚した。イタリアでの生活を『ミラノ霧の風景』『コルシア書店の […]
落語の歴史は古いが、現在の上方落語の隆盛は桂米朝に負うところが大きい。上方落語の中興の祖の一人であり、1996年に人間国宝になった。桂米朝の噺はCDやDVDで楽しめる。見台を前に演じる姿は端正で語り口は清々しい。 本書を […]
先日、詩人の平田俊子さんが井上ひさしの『言語小説集』紹介の記事を見つけた。以前から、とくにコロナ危機下での安倍首相の言葉の遣い方が気になってしかたのなかった私は、最近「言語」とか「日本語」などのついたタイトルの本を買いあ […]