先日、ツイッターで講談社の文庫本がフィルムパック化されたツイートがバズっていた。
講談社 第五事業販売部
https://twitter.com/kodansha_sale_5/status/1382584130429276161
「本日は講談社文庫4月刊の発売日です。今月からフィルムパックに入れてお届けしてまいります!開封のコツは本の裏側に貼られているシールを押さえながら、指を横にスライドさせることです。それでは早速、動画で確認していきましょう!!」
(執筆時点で2,612件のリツイート 937件の引用ツイート 172件のコメントとなっています 2021年4月21日時点)
このツイートに対するコメントや引用リツイートでは「(お客さんから)カバーを求められたときに開けづらい」(書店員)、「文庫本は中身を見てから買いたい」(読者)といったものがあり、本を折り曲げてフィルムパックをはがずことへの批判もあった。
それらに加えて、「人新生の資本論」著者の斎藤幸平さんは「世の流れは脱プラですよ・・・」と引用リツイートをされていた。
https://twitter.com/koheisaito0131/status/1383389524739334160
これらの反応を受けて、講談社 第五事業販売部のアカウントでは
「文庫フィルムパックに関する様々なご意見をいただきました。まことにありがとうございます。頂戴したリツイート、リプライは、すべて社内で目を通し参考にさせていただいております。今後とも講談社文庫をどうぞよろしくお願いいたします。」と立場を表明していた。
https://twitter.com/kodansha_sale_5/status/1382893409103351808
この話題はツイッターだけかと思っていたら、4月20日、21日の朝日新聞でもこの件が掲載されていた。
4月20日 講談社、文庫本をフィルム包装 もう立ち読みできない?:朝日新聞デジタル
版元や書店からみると、文庫本フィルムパックは立ち読みが難しいため、本の汚損やき損が減り、結果的には返本率が下がるかもしれないが、読者からすると中身を見てから買いたいと思う一方、誰かが開いた本を手にするよりフィルムパックを歓迎する人もある。また脱プラスチックの視点に立てばフィルムパックけしからんとも言えるし、でもそれを言うなら再販制度はどうなるんだ、紙の本は環境に悪いから電子書籍になどと、一人の頭で考えても結論が出ないことばかり考えてしまう。たかがフィルムパック、されどフィルムパック。プラスチックフィルムは透明なのに、なんだか先行き不透明な状況だなぁと感じる。