海賊版対策の著作権法改正案が今通常国会に提出される

全国紙、業界紙の別を問わずに、少し古いが、昨2019年10月の新聞各紙から、海賊版というワードを拾ってみた。

 

海賊版サイト運営者が逮捕されたという記事が目についた。

「漫画村」の主要メンバーがフィリピンで拘束され、日本に送還されたが、10人を超えるメンバーで運営されていたという。また、「ネタバレ漫画スポイラー」という海賊版サイトの運営者も著作権法違反の容疑で逮捕されたという。

このような海賊版サイトの規制によって、正規の配信サイトに利用者が集中してきていることで、デジタル市場の売上が拡大されてきているという状況が生まれているようだ。

 

海賊版サイトの運営が著作権法に違反することは知られてきたが、それを利用することも著作権法に違反するという認識は、あまり浸透していないようだ。

そのようなこともあってか、文化庁が2019年9月30日から10月30日の1か月間、「侵害コンテンツのダウンロード違法化等に関するパブリックコメント」を実施した。

文化庁では、「パブリックコメントの結果を十分に踏まえつつ、様々な関係者・有識者を含めた検討の場を設置し、具体的な制度設計等についての検討を丁寧に進めていきたい」(文化庁著作権課によるパブリックコメント実施説明文書)とのことである。

結果に注目したい。

 

【追記】政府は、ネット上での海賊版対策として著作権法の改正案を今通常国会に提出することを明らかにしている。昨年も国会で議論された同改正法案だったが、「過度な規制強化は国民のネット利用の萎縮を招く」といった意見等を踏まえみおっくられた経緯がある。